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Light orthodontic force

痛みに配慮した優しい矯正治療

痛みに配慮した優しい矯正治療

私の母校である東京医科歯科大学の咬合機能矯正学分野で開発された「ワイヤーの力が弱く、生体にやさしい、しなやかな改良型Ni-Tiワイヤー」を用いて、より負担の少ない矯正治療を行うよう心がけています。

基本的にはお子様でも我慢できる痛みですし、痛くて途中で断念した大人の方はいないと思います。

東京医科歯科大学咬合機能矯正学分野ホームページより抜粋

このワイヤーはしなやかでありながら、曲げてもすぐ元の形に戻ろうとする力が働く特性を持っています。そのため、どんなに大きくワイヤーが曲がっても、歯にかかる力は優しくて一定という非常に優れた性質を持っています。また、衝撃吸収能、振動減衰特性、耐摩耗性といった生体に優しい治療に一役かう特性を有しています。これにより、痛みの少ない治療・期間の短い治療、またシンプルな治療を行えるよう心がけています。

大人の矯正歯科治療で用いる装置

大人の矯正歯科治療で用いている代表的な装置です。基本的には保定装置以外は固定式のものが多くなります。

  • マルチブラケット装置(固定式)

    矯正歯科治療で最も一般的に用いられているワイヤーの矯正装置をマルチブラケット装置と呼びます。
    金属製のギラギラした装置がイヤで矯正歯科治療を断念されている方は多いのかもしれません。
    前歯には白くて目立ちにくい装置を使います。

  • トランスパラタルアーチ(固定式)

    抜歯の治療の時によく用いられる装置です。
    奥歯が前にずれにくくするための固定源として用います。また、奥歯の幅を調整する場合にも用います。

    最初は少し発音しにくいですが、すぐに慣れます。
    必要なくなれば外します。

  • 拡大装置(固定式)

    歯列の幅を広げる装置です。歯を抜かないでならべる場合などによく用いられます。
    最初は少し発音しにくいですが、すぐに慣れます。
    必要なくなれば外します。

  • 保定装置(取り外し式)

    歯をならべ終わった後に、後戻りを防止する装置です。当院ではマウスピース型の装置を用いる場合が多くなります。装置を付けていても、目立ちにくいので、使いやすい装置です。外して数ケ月は終日使用しますが、その後は少しずつ使用時間を減らして、夜間のみの使用となります。数年間は使用する場合が多いです。

  • 保定装置(固定式)

    歯をならべ終わった後に、後戻りを防止する装置です。前歯の裏側に細いワイヤーを接着剤で固定します。取り外し式に比べ、特に自分で何かを行う必要はありません。ただし、歯石が付きやすかったり、外れることもありますので、メンテナンスは必要です。数年間つけておくことが多くなります。

治療期間の短縮、負担軽減、抜歯本数減少などに努めています。

ワイヤーの矯正装置(マルチブラケット装置)では、ブラケットとワイヤーの間に摩擦が生じます。この摩擦が歯を動かす時の抵抗になりますが、この摩擦が少ない装置の方が歯が早く動くと言われています。

また、矯正用アンカースクリューを用いることで治療期間が短縮できたり、ヘッドギアーなどの患者様の協力が必要なくなったり、抜歯本数を減らすことが出来たりするようになってきました。

治療期間はできるだけ短い方が良いに決まっていますし、患者様の負担は少ない方が良いに決まっていますので、それらを考慮した治療方針をご提案するように努めています。

顎関節症に配慮した矯正歯科治療

大人の方では、口を開け閉めするとあごがコキコキなる方や、以前痛くなったり、あごが開かなくなった経験がある患者様は比較的多くいらっしゃいます。また、ご本人の自覚が無くても、調べてみるとこれらの症状をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。矯正治療中にも顎関節症状が生じることもあります。これらの症状に対応すべく、日本顎関節学会の専門医を取得し、日々、知識の向上と技術の研鑽に努めています。

よくある質問

  • Q.治療期間はどれぐらいですか?

    症例にもよりますが、マルチブラケット装置がついている期間は2年前後とお伝えしてることが多いと思います。しかしながら、難しい症例では3年以上かかる場合があります。また、矯正用アンカースクリューを用いることにより治療期間が短縮できるようになってきました。

  • Q.痛くないですか?

    装置を付けてから数日間は咬むときに歯が痛くなる方が多いです。最近では非常に細くて柔らかいワイヤーを最初に用いていますので、痛みが出ない人もいます。また装置が付いたことにより頬に口内炎ができることがありますが、徐々に慣れてきます。基本的にはお子様でも我慢できるレベルの痛みだと考えて下さい。

  • Q.通院の頻度はどれくらいですか?

    装置を付けて歯を動かしている時の通院の頻度は1ヶ月に1回程度です。装置をつけた最初の段階では、2週間に1回程度ご来院頂くこともあります。

  • Q.装置を外した後はどうなりますか?

    装置を外してからは、後戻りを防止するマウスピースの様な装置を使用しながらかみ合わせを落ち着かせる保定期間に入りますが、保定期間は2年程度が目安です。また、装置を外した後の後戻りを防止する保定期間では3~6ヶ月に1回の通院となります。

  • Q.費用はいくらぐらいかかりますか?

    一般的な表側のマルチブラケット装置を用いた場合、60万~80万円前後+処置料となります(使用する装置や難易度によります)。

  • Q.スポーツをしながら矯正治療ができますか?

    普通のスポーツの場合、ほとんど問題ないと思われます。ただし、コンタクトスポーツ系(空手、ボクシング、レスリング、ラグビーなど)の場合、装置がついていると口の中が切れやい可能性はあります。ただし、スポーツの時にマウスピースを使ってもらえばおそらく可能だと思います。また、舌側矯正治療(裏側矯正)であれば、特に問題ないと思います。

  • Q.矯正歯科治療に年齢制限はありますか?

    特に制限はありません。歯や歯ぐきの状態に問題が無ければ何歳でも可能です。当院でも70代の方が治療を受けられています。歯周病がある場合には、歯周病のコントロールをある程度行ってもらってから、治療を開始します。

  • Q.すでに歯が無い部分や差し歯の部分がありますが大丈夫ですか?

    多少の制限はありますが、治療は可能です。抜歯が必要な場合はできるだけ状態の悪い歯を選択するように努めています。また、歯が無い部分は、矯正歯科治療ですき間を閉じてしまう場合とすき間を開けたまま治療後に補綴治療等を依頼する場合などがあります。矯正歯科治療を行うことで、歯が無い部分のすき間を閉じて、デンタルインプラントが不要になる場合もあります。

  • Q.白いワイヤーはありますか?

    表面をコーティングしてあるホワイトワイヤーは希望に応じて使用します。