「口元が出ている気がする」
「横顔に自信が持てない」
「口を閉じるとあごにシワができる」
このようなお悩みは、口ゴボ(上下顎前突)によるものかもしれません。
口ゴボの矯正治療では、単に歯並びを整えるだけでなく、
前歯の位置や口元のバランスを調整することで、
横顔や笑顔の印象が大きく変化することがあります。
今回は、実際の矯正症例をもとに、
横顔・正面・斜め・笑顔などお顔の変化を中心にご紹介します。
ご自身の口元に近い症例があれば、
参考にしていただければと思います。
(※実際の変化には個人差があります。)
口ゴボ(口元が出ている)症例の矯正による横顔・Eラインの変化
症例2|口ゴボ(口元が出ている)が気になる方へ|
Eラインの印象が大きく変化し、
自然に口が閉じられるようになった症例
お悩み:「口ゴボが気になる」、「口が閉じにくい」
症例2|横顔の変化

矯正を行って前歯の位置が変わることで、Eラインの印象が大きく変化しています。
この症例では、無理せず口を自然に閉じられるようになったこともポイントです。
症例2|顔正面の変化

唇が自然と閉じられるようになったため、口元の緊張感が減り、唇の形も自然になっています。また、唇の厚みも変化しています。
症例2|顔(斜め)の変化

斜めから見ると、口元の突出感やオトガイ部の後退感が改善していることが、より自然に分かります。 日常で見られることが多い角度だからこそ、印象の変化が大きい部分です。
症例2|スマイルの変化

口元の突出感が改善したことで、笑ったときの上唇、下唇のバランスも整い、口角が挙がったスマイルが自然と作りやすくなっています。
症例2|咬み合わせの変化

上下左右4番を抜歯して、前歯を後退させています。外に傾斜していた前歯の角度が、改善しています。
症例2のポイント
この症例は、当院で一期治療を行い、歯並び自体はそれほど悪くありませんでした。
しかしながら、抜歯矯正を行うことで、上下の前歯が後退し、口元の印象が大きく変化することがあります。
「歯並びはそこまで悪くないけど口元が気になる」という方に参考になるケースです。
歯科矯正用アンカースクリューは上顎に2本使用しています。
👉 詳しい歯並びの変化はこちら
症例2の概要
主訴:口ゴボが気になる、口が閉じにくい
診断名:上下顎前突症、叢生
年齢・性別:13歳、女性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上下左右4番
動的治療期間・通院回数:約2年9ヵ月・22回
治療費概算(税込):約105万円(検査・診断、矯正料金、スクリュー含む)
+毎回の調整料(20回分)約11万円
リスクと副作用 :歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある。
症例3|口ゴボをしっかり改善したい方へ|
唇の形と横顔のバランスが整った症例
お悩み:「下あごが小さい」、「口元が出ている」、「下唇がめくれてしまう」、「常に口が開いてしまう」、「唇が乾燥する」
症例3|横顔の変化

口元の突出感とオトガイ部の後退感が改善し、横顔のバランスが大きく変化しています。
症例3|顔正面の変化

上下唇の形や厚みが変化し、自然な口元になっています。
症例3|顔(斜め)の変化

斜め方向では、口元の前に出ている感じや下あごの後退している感じの改善が分かりやすい症例です。
症例3|スマイルの変化

この写真ではまだ笑顔が固いですが、上の前歯が出た感じのスマイルが改善しています。
症例3|咬み合わせの変化

上下左右4番を4本抜歯して、上下の前歯の傾斜が改善しています。
口ゴボの場合、歯並びはそれほど悪くない人が多いことも特徴の一つかもしれません。
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症例3のポイント
歯列不正は軽度でしたが、前歯の位置を整えることで口元の印象が大きく変化した症例です。
上下唇の突出感の軽減とともに唇の翻転も改善しました。
その結果、唇の厚みが減少し、自然な口元となりました。
この症例では上顎に切歯管嚢胞を認め、矯正治療開始前に摘出手術を行っています。
骨の再生を待ってから前歯の移動を行ったため、少し期間が長くかかっています。
歯科矯正用アンカースクリューは上顎に2本使用しています。
症例3の概要
主訴:下あごが小さい、口元が出ている、下唇がめくれてしまう、
常に口が開いてしまう、唇が乾燥する。
症状:上下顎前突症、叢生
年齢・性別:18歳、女性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置(カスタムメイド型ワイヤー矯正システム「インシグニア(Insignia)」)、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上下左右4番
動的治療期間・通院回数:約3年1ヵ月・33回
治療費概算(税込):約105万円(検査・診断、矯正料金、スクリュー含む)
+毎回の調整料(30回分)約16万円
リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある。
症例4|男性で口元が気になる方へ
口ゴボや唇の形が改善した症例
お悩み:「口元が出ている」、「口元を引っ込めきれいに見えるようにしたい」、「Eラインを形成したい」
症例4|横顔の変化

口元が後退し、口元の突出感が改善しています。
症例4|顔正面の変化

上下の唇の形や厚みが変化しているのがわかると思います。
症例4|顔(斜め)の変化

口元の突出感が変化しているのがわかりやすいと思います。
症例4|スマイルの変化

症例4|咬み合わせの変化

上下左右4番を4本抜歯して、外側に傾斜していた前歯を改善しています。
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症例4のポイント
上下の前歯が後退したことで唇の厚みが減少し、口元がすっきりした印象になっています。
口も閉じやすくなり、口呼吸が減ったとのことです。
この症例でも凸凹などの歯列不正は少ないことが特徴です。
歯科矯正用アンカースクリューは上顎に2本使用しています。
症例4の概要
主訴:口元が出ている、口元を引っ込めきれいに見えるようにしたい、
Eラインを形成したい。
症状:上顎前突症、叢生
年齢・性別:20代、男性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置(カスタムメイド型ワイヤー矯正システム「インシグニア(Insignia)」)、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上下左右4番
動的治療期間・通院回数:約2年6ヵ月・28回
治療費概算(税込):約105万円(検査・診断、矯正料金、スクリュー含む)
+毎回の調整料(25回分)約13万円
リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある
症例5|他院での非抜歯矯正後に
口元の突出感が気になる方へ|
再治療の口ゴボ症例
お悩み:「出っ歯」、「ゴボ口」、「口元を引っ込めたい」
症例5|横顔の変化

他院での非抜歯矯正後には口元の突出感がありましたが、口元が後退して改善しています。
症例5|顔正面の変化

唇の厚みに加えて、唇の上下のずれも軽減しています。
症例5|顔(斜め)の変化

口元の突出感が軽減し、自然な口元になっていることがわかります。
症例5|スマイルの変化

症例5|咬み合わせの変化

上下の歯の中心のズレを完全に合わせることはできませんでした、軽減しています。
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症例5のポイント
再治療の場合、様々な制限があり、難しくなっている場合もあります。
下顎の右方偏位による歯の中心のズレがありましたが、下の歯列は左右の抜歯部位を変えることで調整を行っています。
軽度の下顎前突傾向と舌癖の影響により、治療途中で一時的に受け口になりました。
そのため、上顎に加えて下顎にも歯科矯正用アンカースクリューを使用しています。
症例5の概要
主訴:出っ歯、ゴボ口、口元を引っ込めたい
症状:上下顎前突症、下顎右方偏位、叢生
年齢・性別:20代前半、女性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置(カスタムメイド型ワイヤー矯正システム「インシグニア(Insignia)」)、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上顎左右4番、右下5番、左下4番
動的治療期間・通院回数:約2年10ヵ月・28回
治療費概算(税込):約120万円(検査・診断、矯正料金、スクリュー含む)
+毎回の調整料(25回分)約13万円
※本症例はアンカースクリューを用いた難易度の高い治療内容を
含むため、このような費用目安となります。
リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある
症例6|軽度の口ゴボでも印象は変わる|
自然なバランスに整えた症例
お悩み:「口元の突出」、「口元を引っ込めたい」
症例6|横顔の変化

軽度の口ゴボでしたが、バランスの取れた口元に改善しています。
症例6|顔正面の変化

下唇の形が変化していることがわかります。
症例6|顔(斜め)の変化

日常で見られる角度では、自然な改善が分かりやすい症例です。
症例6|スマイルの変化

笑顔のバランスも自然になっています。
症例6|咬み合わせの変化

上下左右小臼歯4本を抜歯して、前歯の傾斜が改善しています。
👉 詳しい歯並びの変化はこちら
症例6のポイント
口元の突出感は軽度でしたが、口元のバランス改善を目的として抜歯矯正を選択しました。
前歯を過度に後退させないようにコントロールしながら、大臼歯の前方移動を併用してスペースの調整を行っています。
その結果、親知らずは抜歯しないで歯列に組み込んで使用しています。
「そこまで悪くないけど気になる」という方にとって参考になる症例です。
症例6の概要
主訴:口元の突出、口元を引っ込めたい。
症状:上下顎前突症、叢生
年齢・性別:20歳、女性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置(カスタムメイド型ワイヤー矯正システム「インシグニア(Insignia)」)、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上下左右4番
動的治療期間・通院回数:約2年2ヵ月・28回
治療費概算(税込):約105万円(検査・診断、矯正料金、スクリュー含む)
+毎回の調整料(25回分)約13万円
リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある。
症例7|口元が出ている(口ゴボ)と上顎前突を改善|
親知らずの移植を併用した症例
お悩み:「全体の歯並びがガタガタ」、「口がしっかり閉じられない」、「口を閉じた時のあごのシワをなくしたい」、「左下奥歯が欠損」、「可能な限り自分の歯を残したい」
症例7|横顔の変化

上唇の部分のボリューム感が減り、下唇の突出、翻展が改善して、自然な口元になっています。
症例7|顔正面の変化

唇を閉じても、右上の前歯が見えていましたが、自然に閉じられるようになっています。
症例7|顔(斜め)の変化

斜めから見ると、口元の緊張感が減り、口元の突出感が変化していることが良く分かります。
症例7|スマイルの変化

上の歯が出て、凸凹がありましたが、スマイルの印象は大きく変わりました。
症例7|咬み合わせの変化

歯列不正と上顎前突が改善しています。
👉 詳しい歯並びの変化はこちら
症例7のポイント
上顎前歯の後退により、口元や下唇の突出感が改善しました。
また、口を閉じても上の前歯が見えていましたが、自然と閉じられるようになりました。
初診時は左下臼歯部に2歯の欠損を認めましたが、親知らずの移植を併用しました。
そのため治療期間は延長しましたが、インプラントを回避することができました。
歯科矯正用アンカースクリューは上顎に2本使用しました。
症例7の概要
主訴:全体の歯並びがガタガタ、口がしっかり閉じられない、
口を閉じた時のあごのシワをなくしたい、左下奥歯が欠損、
可能な限り自分の歯を残したい。
症状:上顎前突症、叢生、左下5番先天欠如、左下6番欠損歯
年齢・性別:20代後半、女性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置(カスタムメイド型ワイヤー矯正システム「インシグニア(Insignia)」)、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上顎左右4番、左上8番を抜歯し、左下5番部に移植
動的治療期間・通院回数:約4年・48回
治療費概算(税込):約130万円(検査・診断、矯正料金、スクリュー含む)
+毎回の調整料(45回分)約24万円、
歯の移植術費用は大学病院で別途
※本症例はアンカースクリューと歯の移植を用いた難易度の高い
治療内容を含むため、このような費用目安となります
リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある。
症例8|外科矯正も検討された上下顎前突症を
矯正単独で改善した症例(※適応に限りあり)
お悩み:「出っ歯」、「口元が出ている」、「笑うと歯ぐきが見える」
症例8|横顔の変化

下唇部の突出感が大きく変化し、自然な口元になっています。
症例7|顔正面の変化

口元の緊張感が減り、無理なく自然に口が閉じられるようになっています。
症例8|顔(斜め)の変化

斜めから見ると、口元の突出感が大きく改善していることがわかります。
症例8|スマイルの変化

ガミースマイルも改善しています。
症例8|咬み合わせの変化

小臼歯4本抜歯を行い、上下の前歯の傾斜が改善しています。
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症例8のポイント
骨格性下顎前突症を認めたため、外科的矯正治療も選択肢でしたが、患者様の希望により矯正単独での治療を行いました。
前歯の大きな後退量を必要としたため、治療期間は長くなりましたが、口元の突出感とガミースマイルが改善しました。
この症例では、歯槽骨の条件が良好であったため大きな歯牙移動が可能でしたが、すべての症例に適応できる方法ではないと考えられます。
歯科矯正用アンカースクリューは、上顎に加えて下顎にも使用し、さらにガミースマイルの改善のため上顎前歯部に追加埋入を行っています。
症例8の概要
主訴:出っ歯、口元が出ている、笑うと歯ぐきが見える。
症状:上下顎前突症、叢生
年齢・性別:20代前半、女性
治療に用いた装置:マルチブラケット装置(カスタムメイド型ワイヤー矯正システム「インシグニア(Insignia)」)、歯科矯正用アンカースクリュー
抜歯部位:上下左右4番
動的治療期間・通院回数:約4年2ヵ月・42回
治療費の目安(税込)約120万円(検査・診断、矯正料金、アンカースクリュー含む)
+毎回の調整料(38回分)約21万円
※本症例はアンカースクリューを用いた難易度の高い治療内容を
含むため、このような費用目安となります。
リスクと副作用:歯根吸収、歯肉退縮、後戻りの可能性 などがある
まとめ
口ゴボ(上下顎前突)の矯正治療は、単に歯並びを整えるだけではありません。
前歯をしっかりと後退させることがポイントです。
そのことで、口元や横顔の印象、唇の形まで変化することがあります。
また、歯科矯正用アンカースクリューを効果的に用いることで、
以前よりしっかりと後退させることができるようになりました。
ただし、どの程度改善できるかは、骨格や歯の位置、
唇の状態などによって個人差があります。
まずは現在の状態を把握することが大切です。
初診カウンセリングのご案内
口ゴボの治療方法は、抜歯の有無や骨格のバランスによって異なります。
無理に治療をすすめることはありません。
ご自身の状態や改善の可能性を知りたい方は、
初診カウンセリングをご利用ください。
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監修歯科医師

福山 英治(ふくやま えいじ)
JOY矯正歯科クリニック 院長
東京科学大学(旧 東京医科歯科大学)歯学部附属病院 矯正歯科外来に16年間在籍。
副診療科長・外来医長として、大学病院における矯正歯科診療の責任者を務めるとともに、多数の後進の指導と外来の運営統括に携わる。
現在はJOY矯正歯科クリニック院長として、大学病院水準の矯正治療を地域医療の現場で実践している。
東京医科歯科大学歯学部 臨床教授(2011~2015)
東京医科歯科大学歯学部 非常勤講師(2011~2017)
日本矯正歯科学会 指導医・認定医
日本顎関節学会 専門医
歯学博士
教育・大学での勤務歴
東京医科歯科大学歯学部附属病院
矯正歯科外来医員(1999)
横浜市立大学附属市民総合医療センター
歯科・口腔外科・矯正歯科 助手(2000)
単身にて矯正歯科部門新規設立
東京医科歯科大学咬合機能矯正学分野
助手(2004)同講師(2006)
東京医科歯科大学歯学部附属病院矯正歯科外来
副診療科長・外来医長(2006~2010)
医局員70数名を指導・後進育成および外来運営を統括
臨床歴
東京医科歯科大学歯学部卒業(1995)
医療法人小川矯正歯科を承継、理事長就任(2011)
医療法人社団邦英会JOY矯正クリニックに医院名改称
院長・理事長(2012)

